概要
グランザール森林域のミィリ・エセルで存在が確認されている、極めて希少な獣タイプ。
非常に警戒心が強く、人前に姿を現すことはほとんどない。
その存在を目撃したという報告自体が少なく、生態や個体数についても不明な点が多い。
額から伸びる角には、あらゆる病を完全に治癒する力が宿るとされており、世界中の薬師や治癒術の研究者にとって垂涎の的となっている。
生態
詳しい生態は判明していない。
食性、繁殖方法、寿命、個体数、行動範囲など、確かな記録はほとんど残されていない。
非常に警戒心が強く、継続的な観察を試みても、気配を察するとすぐに姿を消してしまうためである。
目撃者の証言によれば、ユニコーンが姿を消す際には、その周囲へ霧のような白い靄が立ち込めるという。
靄は間もなく晴れるものの、そのときにはすでにユニコーンの姿はなく、足跡すら残されていない。
この現象が転移、幻術、あるいは別の力によるものなのかは分かっていない。
一部では、幻獣神セレフィアがひととき俗世を離れ、ユニコーンの姿へ変じてミィリ・エセルへ水浴びに訪れているのではないか、とも噂されている。ただし、その真偽を示す証拠は存在しない。
見た目
全身を純白の美しい毛並みに覆われた、馬に似た姿を持つ。
鬣と尾は長く滑らかで、光を受けると絹糸のような淡い輝きを放つ。
瞳には獣とは思えないほど深い知性が宿っており、その神秘的な姿は見る者を強く惹きつける。
額からは、螺旋を描くように伸びた一本角が生えている。
ただし、ユニコーンが自ら近づくのは、性経験がなく、慈悲深さと誠実さを兼ね備えた乙女に限られる。
それ以外の者が接近しようとすると、警戒して距離を取るか、霧のような靄を残して姿を消す。
特徴
共通語を理解できるほど高い知能を有している。
非常に警戒心が強く、通常は人族との接触を避けているが、心の清らかな乙女には自ら近づき、警戒を解くことがある。
一度心を許した相手には甘えるような仕草を見せ、相手が立ち去ろうとすると、衣服を咥えるなどして傍へ引き留めようとすることもある。
また、深く信頼した相手には、単なる親愛を超えた、恋心にも似た感情を抱くともいわれている。
ただし、ユニコーンとの長期的な交流記録は極めて少なく、それが人族の恋愛感情と同じものであるかは分かっていない。
ユニコーンの角
額から伸びる角は、螺旋状の独特な形をしており、完全な状態では長さがおよそ1リーヴ7ティルに達する。
角は失われても短期間で再生するため、ユニコーンが心を許した相手へ、自ら折って授けることがあると伝えられている。
一方で、スヴァルン王国が保管する角の入手経路は記録に残されておらず、自然に抜け落ちた角が存在する可能性も否定されていない。
ユニコーンの角には、あらゆる病を完全に治癒する力が宿る。
病や毒によって生じた衰弱、身体機能の低下、先天的な疾患なども治癒の対象となる。ただし、呪い、老化、失われた四肢や器官の再生には効果がない。毒そのものを消し去るというより、毒によって身体に生じた異常や病状を治癒するものと考えられている。
その治癒能力の原理は解明されておらず、世界中の薬師や治癒術の研究者にとって垂涎の的となっている。
スヴァルン王国に残る角
現在、スヴァルン王国では約6ティルのユニコーンの角が、王国の管理下で厳重に保管されている。
この角が発見されたのは、記録によれば70年ほど前と伝えられている。
当初はその希少性が正しく認識されておらず、王族や有力貴族の病を治す万能薬として、長年にわたり少しずつ使用されてきた。その結果、もとは1リーヴを超えていたとみられる角は、現在の長さまで消耗してしまった。
残量がわずかとなってから、王国は初めて代替の利かない希少品であることを重く受け止め、残された角を国家管理下へ置いた。
現在では、王族であっても容易に使用することは許されず、その使用には極めて厳格な判断が必要とされる。
ドロップ品
不明。
ユニコーンの討伐記録が存在しないため、討伐時に得られる素材については何も分かっていない。
額の角は極めて価値の高い素材だが、討伐によって得られたものではなく、ユニコーンから授けられたもの、あるいは自然に抜け落ちたものではないかと考えられている。
