概要
人族の女性に似た顔と上半身、鳥類の特徴を備えた下半身を持つ鳥人タイプ。
一体ごとの戦闘能力はそれほど高くないが、数体から、多い場合には二十体ほどの群れを形成して行動する。
飛行能力を生かして上空から獲物を取り囲み、鳴き声によって弱らせたのち、鉤爪や牙を用いて一斉に襲いかかる。
脅威度はEに分類されるものの、空を飛ぶ相手への対処手段を持たない者や、集団戦に不慣れな初心者にとっては危険なモンスターである。
生態
数体から二十体ほどの群れを形成し、人の立ち入らない高所や、放棄された建物などに巣を作る。
肉食性で、ネズミ、ウサギ、蝙蝠などの小動物を主な獲物としている。
人族を積極的に探して狩ることはないが、視界に捉えれば獲物と見なし、群れで襲いかかる。
食料が乏しい時期には、昆虫や果実を口にすることもある。
知能は低く、共通語を理解することはできない。仲間同士の意思疎通は、鳴き声の高さや長さ、調子の変化によって行われている。
高度な作戦を考えるほどの知性は持たないが、群れの一体を囮にし、それを攻撃している相手の死角から別の個体が襲いかかるなど、狩猟本能に根差した狡猾な行動を見せる。
仲間が矢や魔法で撃ち落とされた場合にも、その隙を利用して攻撃を仕掛けてくるため、一体に注意を集中するのは危険である。
見た目
頭部から上半身にかけては人族の女性に似た姿をしているが、眼球は白目のない黒一色で、人ならざる不気味さを漂わせる。
口内には鋭い牙が生えている。人族のような腕は持たず、両腕に相当する部分が巨大な翼へと変化している。
腰から下は鳥類に近い形態をしており、暗い色の羽毛に覆われた脚の先には、獲物を捕らえて引き裂く鋭い鉤爪を備える。
羽毛の色は黒や灰色、褐色を基調としており、岩肌や薄暗い巣の周囲に紛れやすい。
特徴
ハーピーは鳴き声を周囲の崖や断崖に反響させ、その音を広範囲に響かせることで、聞いた者の精神へ干渉する。
影響を受けた者には、眩暈、頭痛、吐き気、平衡感覚の乱れ、幻覚などの不快な症状が現れる。
鳴き声そのものに致死性はないが、ハーピーはすぐには襲いかからず、上空を旋回しながら獲物が弱るのを待ち、抵抗力が低下したところで群れを率いて急襲する。
この精神干渉は、ハーピーより格下の相手や、幼い子供、戦闘経験の乏しい者ほど影響を受けやすい。
反対に、十分な戦闘経験を持つ者や、ハーピーを上回る力を持つ者には効果が薄い。
対処法は単純で、鳴き声が聞こえないように耳を塞げば症状を防ぐことができる。
ただし、周囲の音や仲間の声も聞こえにくくなるため、群れとの戦闘中における連携は難しくなる。
飛行中のハーピーは、弓矢や攻撃魔法などの遠距離攻撃を苦手としている。
その弱点を補うために群れで行動し、一体が攻撃を引きつけている間に、別の個体が側面や背後から襲いかかる。
ドロップ品
ハーピーの羽根、ハーピーの鉤爪、ハーピーの翼膜、ハーピーの風切羽、ハーピーの眼球、ハーピーの魔石。
ハーピーの羽根は軽く、矢羽や軽量防具、装飾品などの素材として利用される。鋭く頑丈な鉤爪は、短剣をはじめとする小型武器の素材となる。
羽毛の下にある薄い翼膜は、なめして防水加工を施すことで、外套や雨具の一部に用いられる。
とりわけ形の整った風切羽は、衣服や帽子、髪飾りなどの装飾品として需要がある。
ハーピーの魔石にはわずかな魔力が蓄えられており、魔導具の素材として加工すると、使用者の落下速度を一時的に緩やかにする低速落下の効果を発揮する。ただし、空中を飛行できるほどの力はなく、高所からの転落による被害を軽減する用途に限られる。
黒い眼球から採取される網膜には、暗所で光を捉える性質が残されている。特殊な加工を施して眼鏡に組み込むことで、夜間や薄暗い場所でも視界を確保できる魔導具となる。
